2017年1月17日から20日まで、サンフランシスコでデービス・インストゥルメンツ社主催の
International Weather Summit 2017が開催されました。
このWeather Summitはデービス社が隔年で開催している全世界のリセラー向けの
製品説明会ですが、当社からも同サミットに参加してきましたので、
気になる新製品情報で公開できる部分をレポートしたいと思います。
まず会場を訪れた参加者を驚かせたのはウェザーステーション
Vantage Pro2のレインコーン部分が"Aero Cone(エアロ・
コーン)"と呼ばれる新しい形状になっていたことでした。
会場に設置されていたVantage Pro2のデモ機には既に
この新しい形状のコーンが取付けられており、ロート状の
斬新な形になっていました。スタッフの説明でも
「次回出荷からこの新しいレイン・コーンを
採用したモデルになる」とのことでした。
モデル名に変更はなく、Vantage Pro2のままだと
いうことです。プロダクト・ナンバーもケーブル式
Vantage Pro2が#6152C、ワイヤレス式Vantage Pro2が
#6152、ワイヤレス式Vantage Pro2プラスが#6162など
従来のプロダクト・ナンバーでレイン・コーンのみ変更と
なります。レイン・コレクター・ベースは従来と変更が
ありませんので、従来機との互換性も保たれています。
この新しいレイン・コーンは従来型のレイン・コーンが
強風の際に雨が舞い上がり、レイン・コレクター部への
雨の収集量が減ってしまう点を改善したという事です。
そして内部の転倒マスについても改良が加えられているとの
ことで、こちらは未だ試作段階のようですが、今年の
夏までには新しい転倒マスを搭載したVantage Pro2が
お目見えするようです。
このようにデービス社では製品の改良を日々続けており、
測定精度の向上のための研究が続けられています。
そしてもう一つ、電源アダプターについてはUSBパワー・コード・タイプのものに変更されることがアナウンスされています。
↑Weather Summitには欧州、アジア、中南米、アフリカなど世界各国から多くのリセラーが訪れていました。
そして今回のSummitの目玉となる新製品は農業用途向けの大規模な環境データ収集システムEnviroMonitorでした。こちらに
ついては機会を改め、詳しくお知らせしたいと思いますが、一言でいうと、Vantage Connectと同様の携帯電話網を利用した
データアップローダと様々なセンサー類を接続できるNodeを複数組み合わせて圃場の環境データを収集するシステムです。
発売時期等は未定ですが、アメリカでは数々の農業向けソリューションを発売しているデービス社が、かなり力を入れて
取り組んでいる製品ですので、ご期待ください。既に日本向けモデルも準備されているようで、あとは日本の電波法上の
技術基準適合認証申請を行い、認証番号が取れれば国内でも発売が可能になるものと思われます。
↑会場に展示されていたEnviroMonitorのGatewayとNode